獣医医療開発株式会社(以下、VMDP)は、創業20期を迎える動物用医薬品の開発企業です。
動物用医薬品の開発に特化した企業は日本唯一であり、その開発力の根源と独自性は国内3カ所の動物病院グループ「アマミベッツメディカ(創業2016年、鹿児島県奄美市)」の臨床拠点と創業70周年を超える老舗製薬会社「リケンベッツファーマ(創業1946年、埼玉県越生町)の生産拠点を保有することにあります。動物病院で養われた「臨床に対する感性」、生産工場の経験を活かした「生み出す力(生産技術)」、スタッフ全員の動物の健康を願う「思い」が重なり、臨床現場のニーズを叶える製品開発につながっています。
創業者自身が獣医師であることから、「獣医師による獣医師のための獣医医療の提供」を起業当時の理念とし、「製品のシリーズ展開」「迅速な開発」「製品の利便性向上」を念頭に、ペットの獣医療分野において成長を遂げてきました。開発される製品には利便性の種を埋め込みました。ペットに与えやすく、飼い主も使いやすい味で形状も独創性に溢れ、配合剤はペットに配慮したものを選択し、病院スタッフが飼い主に説明しやすい「楽しくなる投薬」を実現しました。また、製品開発を点(単品)ではなく、面(組み合わせラインナップ)として捉え、臨床獣医師の選択肢を広げました。
創業当時はファブレス型企業として開発に特化し、提携した生産工場で供給の安定化を担って参りましたが、創業10年を機に、ペットの医薬品開発に加え、衰退してゆく国内産業動物医療を復活させるという社会的使命を担うため、生産拠点を保有し、創意工夫を楽しみ、かつ果敢に取り組むスタッフの育成に着手し、生産技術の向上を目指しました。しかしながら、日本の産業は労働生産性が低迷し、国全体の競争力も低下しています。
創業20年を迎える今、我々は自社工場の稼働を国内で強化する決断をしました。日本の生産性向上、地域の活性化に寄与するため、「Made in Ogose」のキャッチフレーズを掲げ、VMDPオリジナル製品、オンリーワン製品、ブランド製品の生産にも尽力し、また、それらを広めるVMDPの臨床学術力によりチャレンジを続け、業界のリーディングカンパニーを目指します。
「日本から世界の動物たちへの獣医医療の提供を目指して」という新たなスローガンのもと、国内のペットだけでなく、畜産、水産(食用、観賞魚)、エキゾチックアニマル、野生動物、そして、世界の動物たちにも目を向け、世界の全動物種用医薬品の開発会社を目指して参ります。
獣医医療開発株式会社 代表取締役 獣医師 島田洋二郎
VMDPグループの初期開発品「ディアバスター錠」は、発売から10年以上経過した今でも市場成長を続けており、教科書にも掲載されるオリジナル製品です。ディアバスター錠はVMDPグループの「創薬開発起点」の1つであり、同品から発展した様々な生産開発技術は、他のシリーズに生かされ、枝葉を広げています。
ペット分野では、高嗜好性錠剤および消化器薬のトップシェアを有し「ペットNo.1ジェネリックメーカー」の称号に加え、2016年にはリケンベッツファーマの畜産分野の既存品消化器薬にその技術を導入することで、動物薬全体の「消化器薬トップメーカー」となりました。
今後は、ペット抗菌薬「クリアシリーズ」、循環器薬「ハートシリーズ」に新たな製品ラインナップを加え、各分野のトップシェアを目指すとともに、新たな剤型技術を開発し、動物薬の創薬枝葉を広げてまいります。